|
2010年2月24日(水)東京・恵比寿の日仏会館において日仏原子力フォーラムが開催された。主催は日仏工業技術会・在日フランス大使館・(財)日仏会館・日本経済新聞社・(独)日本原子力研究開発機構・(社)日本工学アカデミー・フランス工学アカデミーである。実行委員会委員長は田畑米穂会員が担当され、160名の参加者があり成功裡に終えた。
基調講演「日仏原子力の現状と展望」で両国のエネルギー事情と原子力について紹介があった。次いで特別講演「日仏協力の過去・現在・将来」では、1960年代から始まった放射線利用(田畑会員)、燃料再処理分野の協力(秋元勇巳会員)や将来の展望について話があった。基調・特別講演の概要は次のとおりである。日仏両国の共通点はエネルギー資源が少ないことで、日本は自給率4%(水力)でしかなく(原子力を準国産として加えても18%)、同様にフランスの化石燃料資源は世界の0.01%に過ぎないというよく似た国土条件である。国策として両国とも原子力に力を入れてきて、日本の原子力発電は現在54基48.84GWで電力の約30%を賄っており、一方フランスは58基の原子炉によって電力の80%を賄い、50%近いエネルギー自給率で安定供給を確保している。両国とも燃料の再処理、放射性廃棄物処理を将来の課題として共通に取り上げている。
続く3つのセッションでは「エネルギーと環境」でCO2削減への原子力の寄与が必須であること(茅陽一会員)、またエネルギーミックスの拡大(仏)、ITER関連(日・仏)があった。「安全と国民の理解(PA)」では原子力における安全と安心の問題について安全学からの解説(向殿政男会員)、その他フランスにおける放射性廃棄物処理場の選定プロセスにおけるPA問題の紹介など興味深い講演があった。「放射線利用」では最近の量子ビーム利用の進展(日)、重粒子線がん治療(日)、ニューロスピン研究所の医用画像(仏)等の最近の先端的研究について現状紹介があった。
両国の優れた技術に基づき、今後さらに交流を深めて世界の原子力エネルギー社会を先導する力となることを強く期待しフォーラムを終えた。EAJに於いても原子力について積極的に考える機会と捉えることが出来る。
 |
 |
 |
 |
 |
本多 健一会員 日仏工業技術会会長 |
フィリップ・フォール氏 駐日フランス大使 |
中原 恒雄会長 |
岡ア 俊雄氏 (独)日本原子力研究開発機構理事長 |
田畑 米穂会員 |
|