事業報告(2018年度)

 日本工学アカデミー(以下、「EAJ」とする)は、創立30周年(2017年)を機に、21世紀において持続可能な発展をする社会の実現に向けた貢献をするため、基本理念、使命、基本方針を以下のように定めた。

基本理念
 『人類の安寧とより良き生存のために、未来社会を工学する』

使命
 『公益社団法人日本工学アカデミーは、広く大学、産業界及び国の機関等において、工学及び科学技術、並びにこれらと密接に関連する分野に関し顕著な貢献をなし、広範な識見を有する指導的人材によって構成し、人類の安寧とより良き生存に向けて、工学及び科学技術全般の進歩及びこれらと人間及び社会との関係の維持向上を図り、我が国ひいては世界の持続的発展に資することを使命とする。』

基本方針
 ①専門家集団としての政策提言活動を積極的に推進する。
 ②海外関係機関との連携・交流活動を強める。
 ③次世代の指導的人材を育成する。
 ④人びとの科学技術活用能力の向上を支援する。
 ⑤以上のために、あらゆる壁を越えた共創を拡大する。

また、これらを踏まえ、「日本工学アカデミーの将来構想」(2018.11.22)を、以下の事業活動推進の5本柱と事業基盤充実の5本柱を含めて、まとめた。

[事業活動推進の5本柱]
 (1)政策提言プロジェクト活動
 (2)国際活動
 (3)次世代人材育成活動
 (4)支部活動
 (5)科学技術活用能力向上活動

[事業基盤充実の5本柱]
 (1)会員制度の充実
 (2)委員会体制の充実
 (3)共創の拡大
 (4)会員の声が聞こえ、顔が見える活動の充実
 (5)財政基盤の健全化と業務効率の向上

2018年度は、この「将来構想」の実現に向けて、以下の点で大きな前進があった。
1)支部活動、委員会活動のすべてにわたって、予算計画を含む「年間活動計画」に基づく自主的な活動様式が定着しはじめた。
2)緊急提言、EAJフォーラムなど、EAJの特質を生かした活動を活発化し、EAJの存在感を高めた。
3)あらゆる枠を越えて共創活動を展開できるEAJの利点を生かし、人材育成委員会シンポジウム、ジェンダーシンポジウム、若手プロジェクトシンポジウムの開催など具体的な先駆的事例を生み出した。
4)事務所移転に伴う打ち合わせスペースの確保、メール配信などによる会員メリットの増強を図る取組みを開始した。

1.社員総会

 2018年6月6日にホテル東京ガーデンパレス「鶴の間」にて第6回(通算第22回)定時社員総会を開催した。
正会員数742名のうち416名(当日出席52名、表決委任364名)の出席によって、理事及び監事の選任、2017年度事業報告・収支決算書、会費に関する社員総会決議、専務理事及び常務理事の報酬に関する決議を議決し、2018年度事業計画・収支予算書報告を承認した。また、文書配布にて、委員会、プロジェクト等の活動報告を行った。社員総会終了後、会場にて、会員募集に貢献のあった神山新一会員に感謝状を贈呈した。
 社員総会に引き続き、第1回EAJフォーラム―これからの工学が果たすべき役割を考える―を開催した。渡海 紀三朗/衆議院議員/自由民主党 科学技術・イノベーション戦略調査会長、上山 隆大/総合科学技術・イノベーション会議議員から来賓あいさつを受け、ノーベル化学賞受賞者 野依 良治会員の基調講演、筑波大学大学院システム情報工学研究科教授、サイバーダインCEOの山海 嘉之会員の講演、クイーンエリザベス女王工学賞受賞者 寺西 信一会員による「日本でも社長を育てよう」と題した講演の後、元朝日新聞論説委員 辻 篤子会員の司会でパネルディスカッションを行い、東京大学執行役・副学長有信 睦弘会員、(株)鳥居食情報調節研究所代表取締役 鳥居邦夫会員をパネリストとして、これからの工学が果たすべき役割などについて議論した。その後、懇親会を開催し、さらに意見交換と交流を深めた。

2.理事会

 通常理事会を5回(2018年5月15日, 2018年6月6日, 2018年8月29日, 2018年11月21日, 2019年2月7日)開催し、EAJの運営にかかわる重要事項について審議・議決した。
 2018年度の主な議決事項は、2018年度定時社員総会における決議案(理事・監事候補案、2017年度事業報告と収支決算案、会費に関する社員総会決議案、専務理事及び常務理事の報酬に関する決議案)、2019年度事業計画と収支予算、正会員・客員会員の入会、賛助会員の入会、諸内規の見直し(5月内部組織設置関係、8月会計関係規程の見直し、11月会員選考委員会関係、2月「名誉会長、最高顧問及び顧問に関する内規」の制定)、会員選考委員選任、委員会・プロジェクト等の設置と委員長・リーダーの選任、提言案などである。
 主な報告事項、各委員会、プロジェクト、支部・地区などの活動報告、他団体主催行事に対する協賛・後援依頼等の承認報告などである。
 5月および11月理事会では、会長、副会長、専務理事および常務理事による自己職務執行状況報告がなされた。
 また、2018年8月14日の臨時理事会にて、事務所移転及び移転経費について議決した。

  会長: 阿部博之
  副会長(会長代理): 中村道治
  上級副会長: 小泉英明
  副会長: 中西友子、嘉門雅史
  専務理事: 永野博
  常務理事: 長井寿、大江田憲治(常勤)
  理事: 有川節夫、石塚勝、王碩玉、太田光一、岡田益男、小野寺正、北村隆行、久間和生、小堀洋美、佐伯浩、坂田東一、高松洋、田中敏宏、辻篤子、辻佳子、中島義和、橋本正洋、馬場直志、林秀樹、原山優子、日野伸一、宮城光信、村上秀之
  監事: 谷口功、日野光兀
  最高顧問: 西澤潤一(2018.10.26ご逝去)、吉川弘之
  名誉会長: 小宮山宏
  顧問: 堀幸夫、青山博之、國武豊喜、伊東誼、三井恒夫、種市健、神山新一、飯塚幸三、御園生誠、柘植綾夫、松尾友矩、梶山千里、池田駿介(2月理事会委嘱)、松本洋一郎(2月理事会委嘱)

2-1)会長アドバイザリー委員会 
 本年は委員会開催に至らなかった。
 委員長: 阿部博之

2-2)産業技術館設置準備委員会 
 本年は委員会開催に至らなかった。
 委員長:   小宮山宏
 専門部会長: 永野博

3.会員選考委員会

 通常理事会の開催時期に合わせて、4回開催し、会員候補の入会審査を行い、審査結果を理事会に報告した。それにより正会員数は、2018年度当初の713名に対して、2018年度末には771名(2019年3月31日現在)となった。また、客員会員制度を見直し、国内に活動基盤を持つ外国籍会員も客員会員としうる規程に改定し、新たに9名(2019年3月31日現在)の客員会員を迎えいれた。さらに、未制定だった「会員選考委員会規程」を定め、これに合わせて推薦手順の改訂、入会審査手順の制定などを進め、委員会に関わる諸規則を総合的に整備した。また、事務局と連携し、推薦から入会までの諸手続きについて、統一性を持たせつつ、それらのデジタル化を進めた。

  委員長: 嘉門雅史
  幹事: 石原直、亀井信一
  第1分野主査: 久保司郎
   委員: 内山勝、菱田公一、松本洋一郎、光石衛
  第2分野主査: 長我部信行
   委員: 石原直、臼田誠次郎、尾形仁士、保立和夫、横山直樹
  第3分野主査: 小関敏彦
   委員: 佐伯とも子、月橋文孝、友田陽、西嶋昭生
  第4分野主査: 野城智也
   委員: 嘉門雅史、道奥康治
  第5分野主査: 木下幹康
   委員: 大久保泰邦、神本正行、辰巳敬
  第6分野主査: 桑原裕
   委員: 今井秀孝、小玉喜三郎
  第7分野主査: 長棟輝行
   委員: 小堀洋美、関 実、中西友子
  第8分野主査: 小林信一
   委員: 亀井信一、田辺孝二、永野博、橋本正洋、松見芳男

4.支部および支部長会議

支部長会議
 支部活動の定着と一層の発展、展開を期すために、2018年9月5日学士会館(東京)にて、会長が招集し、第1回支部長会議を開催した。各支部から支部長を含む複数名の出席があり、会長、全副会長、専務理事、常務理事、事務局長を交えて、EAJ活動、支部活動などに関する情報共有と意見交換を行った。

4-1)北海道・東北支部 
 127名(正124、客3)/2018年度入会24名(正21、客3)
 ・2018年7月27日 支部理事会、講演会、見学会、懇親会の開催、秋田県立大学
 ・2018年9月21日 支部理事会、講演会、懇親会の開催、北海道大学
 ・2019年3月18日 支部理事会、講演会、見学会、懇親会の開催、東北大学

支部長: 宮城光信
  副支部長: 角山茂章、岸浪建史、猪岡光
  専務理事: 安西浩一、早瀬敏幸

4-2)中部支部 
 64名(正63、客1)/2018年度入会7名(正6、客1)
 ・EAJ中部レクチャーの開催
  2018年7月12日 第5回「化学が技術革新を牽引する」、分子科学研究所 川合眞紀所長
  2018年10月22日 第6回「情報技術によって導かれる未来の予測」、金沢工業大学 中沢実教授
 ・講演会の共催
  2018年11月28日 中部大学総合工学研究所講演会2018「SDGsは人類社会の課題を
           解決するか?〜科学技術と社会システムのイノベーション〜」
 ・講演会への協賛
  2018年6月16日 未来創造講演会、主催:名古屋大学工学部マテリアル工学科

支部長: 林良嗣
  副支部長: 原邦彦、石塚勝、太田光一
  専務理事: 水谷法美

4-3)関西支部 
 87名(正87)/2018年度入会11名(正11)
 ・運営委員会の開催
  2018年5月9日、2018年11月9日
 ・2018年5月29日 EAJ関西設立記念式典・記念講演会・記念祝賀会の開催
 ・2019年1月9日 第1回講演会「医工情報連携における工学の役割」の開催

支部長: 西尾章治郎
  副支部長: 八木康史
  委員: 池田佳和、尾上孝雄、狩野裕、嘉門雅史、久保司郎、小川真人、河原克己、石田明、堤和彦、石出孝、北岡光夫
  委員(幹事): 北村隆行、冨山明男、田中敏宏

4-4)九州支部 
 35名(正33、客2)/2018年度入会3名(正2、客1)
 ・2018年11月28日 工業高等専門学校への出張講演会、「工学が果たす多様な社会貢献」の実施、大分高専
 ・九州工学教育協会との共催シンポジウム「若者がエンジニアを夢見るために」の開催
  Ⅱ:2018年7月17日、Ⅲ:2019年2月12日、いずれもJR博多シティ大会議室にて 

  支部長: 梶山千里
  副支部長: 谷口功、日野伸一、山田淳、(以下、氏名は略)理事及び名誉理事、名誉顧問

 

5.企画運営会議

 2018年度は8回開催した。毎回、理事会に上程すべき重要事項について、審議・報告案件を検討し、とりまとめた。なお、2018年の11月以降、企画運営会議は、新事務所で開催している。

  委員長: 阿部博之
  委員長代理: 永野博
  委員: 大江田憲治、亀井信一、嘉門雅史、小泉英明、長井寿、中西友子、中村道治、林秀樹

(1) 企画推進グループ 
 2018年度は、EAJ事業基盤強化の支援を中心に活動した。法人運営に係る活動では、財務・事務機能強化委員会と連携し、会議システムの強化と運用を支援した。公益目的事業に係る活動では、政策提言委員会と共同し、アンケートを通じて、プロジェクトや談話サロン候補の深耕、新規プロジェクトの立上げなどを支援した。また、広報委員会、事務局と連携し、ホームページ改定・更新などを支援した。

リーダー: 城石芳博
  長期ビジョン・事業計画担当: 横山直樹
  プロジェクト担当: 中山智弘、藤田豊久、城石芳博
  人材育成担当: 橋本正洋
  行事企画担当: 小田俊理、長瀬公一、大江田憲治

(2) 次世代支援推進グループ
 国際委員会と連携して日米先端工学シンポジウム(JAFOE)ならびに日豪若手研究者交流促進事業交流会(ELREP交流会)を開催した。また,政策提言プロジェクト「次世代マテリアルシステム」を提案し採択され、活動を開始した。さらに、 STEAM (un)conference,政策提言する若手サイエンティスト・エンジニア・アーティスト・デザイナの会(SEAD TEAM)、Medical IoT round table meetingなどの交流事業を推進した。
 今後、調査提言活動や社会との共創活動を主体的に進め、この中で相互研鑽やネットワークづくりを図ることとし、若手部会を若手委員会に名称変更して体制強化を図った。2月理事会で若手委員会を正式に設置し、本グループは解消した。
 メンバー:  中村道治、中島義和
 若手委員会(2019年2月設置)
 関谷毅(リーダー)、伊藤一秀、川原圭博、永谷圭司、永野智己、古川英光、金谷一朗、中島義和

5-1)法人会員強化委員会 
 賛助会員企業の幹部との「日本工学アカデミー・賛助会員ラウンドテーブル」や実務担当者との「日本工学アカデミー・賛助会員企業連絡会」の開催、さらに賛助会員企業への個別訪問を通じて寄せられた、貴重な意見をEAJの日頃の活動に反映させた。2019年3月31日現在、賛助会員数は48となっている。また、企業所属または企業出身の会員の推薦活動を強化した結果、新入会員の約1/3を占めるようになった。

委員長: 中村道治
  委員: 石原 直、上田新次郎、松見芳男、小山珠美、榊原裕二、大江田憲治

5-2)政策提言委員会 
 月次で会合を持ち、アンケート調査や集中検討会なども行い、EAJが取り組むべき先見的、創造的な提言に結び付く課題の検討とプロジェクトの探索、実現に向けての検討を行った。併せてプロジェクトの進捗確認を行うとともに、成果物とりまとめのための審査・助言を行った。これらを通じて、査読等を経てプロジェクト成果の公表に至る活動様式を定着させた。

委員長: 亀井信一
  幹事: 小林信一、永野博、城石芳博、中山智弘、長井寿
  委員: 淺間一、荒川泰彦、大石善啓、大澤隆男、長我部信行、片岡一則、加藤隆史、金田千穂子、中島義和、中村道治、萩原一平、原山優子、藤野陽三、三村信男、森本浩一、安浦寛人、安永裕幸

(1) SDGsにおける科学技術イノベーションの役割(2016-2018)
 2年間のプロジェクトの総括として、2018年9月末に約50ページの提言書をまとめ、内閣官房、内閣府、財務省、金融庁、外務省、経済産業省、総務省、農林水産省、文部科学省等、9府省庁に2018年10月から直接、説明した。その結果、すでに5府省庁で、当プロジェクトリーダーを交えて、この提言を中心とする勉強会が開催され、政策への反映が検討されている。

   リーダー: 武田晴夫
  プログラム・オフィサー(PO): 中村道治
  サブリーダー: 藤田豊久
  メンバー: 有本建男、河本光明、中島義和、林良嗣、藤野陽三、*岩間剛一、*江藤学、沖大幹、*蟹江憲史、*角南篤、*藤村武宏、*安岡善文
    *非会員

(2) 次世代コンピューティング(2017-2018)
 2017年度にまとめた提言内容に基づき、EAJ 報告書_2018-01「2030 年の超スマート社会に向けた次世代計算機技術開発戦略」を作成し、理事会承認を経て、2018年10月に公表した。同報告書は、利用現場近くで即時、的確に処理できる計算機技術の確立と世界展開を主眼としており、この趣旨に沿った各種の研究開発プロジェクトが既に開始されている。

   リーダー: 金山敏彦
  プログラム・オフィサー(PO): 中村道治
  メンバー: 安浦寛人、*松井俊浩、*黒田忠広、*青木孝文、*竹内健、*桜井貴康、遠藤哲郎、*加藤真平、*笠原博徳、*佐橋政司、*石川 裕、*土井美和子、*日高秀人、木村康則、内山邦男、*水野弘之、*石内秀美、*服部健一
    *非会員

(3) 立法府と工学アカデミー(2017-2018)
 国立国会図書館からの2017年度受託調査により取りまとめた報告書「政策決定と科学的リテラシー」の成果普及のために、2018年7月、文部科学省で、科学技術・学術政策研究所との共催により講演会「議会における政策決定と科学的リテラシー」を開催した。行政庁職員などから大きな関心が寄せられた。さらに調査研究を展開するために、新技術振興渡辺記念会に研究助成を申請したところ、2019年3月に提案は採択された。

   リーダー: 永野博
  メンバー: 小林信一、伊藤裕子、小泉英明、渡辺美代子、太田光一、長井寿、田中秀雄

(4) 海洋研究の戦略的推進(2017-2019)
 次代を担う若い世代に海洋に対する興味・関心を持ってもらうことと併せ、持続可能な開発目標(SDGs)やSociety5.0の実現に貢献するような、時代の変化を先取りした政策提言を策定し、社会に発信することを目指している。2017年度の検討結果を踏まえ、内容の具体化を進め、2018年7月にEAJメッセージ「海を知り、新たな恵みを拓く“海洋テロワール”」を発表し、今後の検討の指針とした。

   リーダー: 藤井輝夫
  メンバー: *遠藤 久、*大谷雅実、*川上哲太朗、*神田穣太、*北澤大輔、*篠崎資志、*竹内真幸、*中原裕幸、*中屋新二、*保坂直紀、*道田豊、森本浩一、宇都正太郎
  顧問: *寺島紘士
    *非会員

(5) 安全知と安全学 
 安全学という安全に関する新しい学問の構築のための提言発出に取り組むプロジェクトの立ち上げを検討した。また、学術関係者との技術交流を広げるべく、「安全工学フォーラム」の開催に加えて、『安全工学シンポジウム』におけるセッションを企画した(※注:2019年6月24日実施)。

   リーダー: 向殿政男

(6) 次世代マテリアル (2018-2019)
 2018年度の活動実績報告書として、以下の内容にて中間報告書を取りまとめた。
1)次世代IoT/AI時代における情報処理を前提としたマテリアルシステムの研究開発
2)次世代情報産業マテリアルシステム技術に資する計算科学の研究開発
3)グローバルなバリューチェーンの中での産業構造と事業モデル
4)OPEN・CLOSE知財戦略と国際標準化へ向けた戦略の策定
5)国内規制緩和、データベースの規格化に関する検討
6)横断的研究開発を推進できる教育・研究環境の整備と人材の育成

  ・ リーダー: 関谷毅
  推進委員: 伊藤一秀、川原圭博、永谷圭司、永野智己、中島義和、古川英光
  顧問: 中村道治

(7) 政策立案のための科学 (2018-2019)
 2018年10月新技術振興渡辺記念会への研究助成申請の採択に伴い設置した。推進委員会開催、文献調査のほか、2018年12月7日に文部科学省科学技術・学術政策研究所訪問調査(ビッグデータ解析、AI等活用状況、見通し等)、2019年1月29日に京都大学訪問調査(AIの活用事例、システム概況等)を実施した。2019年3月9日には第1回公開研究会を開催した。

   リーダー: 小林信一
  サブリーダー: 城石芳博
  推進委員: 伊藤裕子、辻篤子、中山智弘、原山優子、*福島俊一(科学技術振興機構)
  協力者: 亀井信一、永野博、長井寿、*広井良典(京都大学)、*福田幸二(京都大学・日立製作所)、*大土井智(日立製作所)
  顧問: 中村道治
    *非会員

5-3)国際委員会 (2018年11月設置)
 2016年度に確認した、「(1) 担当副会長をトップとして総合的に推進、(2) EAJの国際連携は、各国の工学アカデミーとの組織的連携を前提とする、(3) 限られた資源の配分のガイドラインを確認して、今後の関連活動を進める」の原則に基づいて推進した。アカデミー間連携事業にはEAJの代表団を派遣するとともに、専門性が問われるイベントに対応して積極的に若手人材の派遣を検討した。若手人材育成交流事業については、継続性と同時に発展性が求められており、相手方アカデミーおよび共催機関との連携を密接にして進めた。
 2018年11月に「国際委員会の設置」規程を理事会で議決し、「世界先導水準」の国際活動を展開することを目指し、新しい戦略的位置づけの国際委員会の構築に向けた態勢ができた。その実践の一環として、2019年3月13日に東大先端研と共催の第1回EAJ国際委員会フォーラムを開催した。

委員長: 小泉英明

【アカデミー間連携】

(1) 国際工学アカデミー連合:CAETS実行委員会 
 2018年CAETS大会は、2018年9月10日から2018年9月14日の会期で、ウルグアイ、モンテネグロにて開催された。遠方であるが参加は必須とし、大江田憲治委員長を代表派遣した。SDGsへの関心が高まっておりその中で日本、EAJの貢献が顕著なことを確認した。また、各国のアカデミー代表との情報交流に努めた。
 さらに、2019年1月、重要なCAETS委員会へ参画するEAJ代表委員を選任した(エネルギー:杉山正和、情報:中島義和)。

    ・ 委員長: 大江田憲治

(2) 東アジア工学アカデミー円卓会議:EA-RTM実行委員会 
 第21回EA-RTMは2018年10月24日から2018年10月28日の会期で、中国浙江省杭州市においてAI(人工知能)をテーマとして開催された。小泉英明委員長を団長とし、三島望実行委員長、長井寿常務理事、中島義和理事、客員会員2名(高偉俊、陳飛勇)およびシンポジウム講師の野中洋一氏(日立製作所)が、EAJ代表として参加した。併設シンポジウムでの講師は、小泉英明、中島義和、野中洋一氏、チェアーは、三島望、長井寿が務めた。EAJがホストとなる2019年度実施計画について提案し(大阪、医工連携を主テーマに。阪大、関西支部と連携して開催する案)、認められた。

     ・ 委員長: 三島望
  委員: 中島義和、高偉俊、陳飛勇

(3) 欧州交流委員会 
 ドイツ工学アカデミー(acatech)、英国王立工学アカデミー(RAEng)、スウェーデン王立工学アカデミー(IVA)などとの連携の発展を検討した。その中で、IVAから2019年100周年記念事業および2019年CAETS大会への積極的貢献が強く期待されている。
また、各アカデミー(上記3アカデミー以外に、NAE, ATSE, CAE, NAEKからも情報を得た)における外国籍会員の制度について調査し、取りまとめたところ、各国それぞれの事情のあることが明らかとなった。

    ・ 委員長: 永野博

(4) 第8回AEPM(Academy of Engineering President’s Meeting) at STS forum 2018 
 2018年10月6日から2018年10月9日の会期で京都にて開催されたSTS forum 2018の会期中に開催した。豪、仏、韓、米などからの参加があり、EAJからは、阿部会長、小泉上級副会長、永野専務理事、大江田憲治常務理事を代表派遣し、工学と倫理などを主題として、自由に意見交換した。
ここまでの3回の会議の討議内容を全参加者の同意を得て宣言としてまとめ、EAJWEBサイトで公開した(英文を正とし、和訳を付けている)。

【次世代育成連携】

(5) 日米先端工学シンポジウム:JAFOE実行委員会 
 2018年6月17日から2018年6月20日の会期で、茨城県つくば国際会議場で開催した。運営委員会の主体的な運営が円滑に進むように支援した。また、2018年4月14日の事前勉強会、2019年1月16日の事後報告会も開催し、シンポジウムの成功、参加者のネットワーク形成、成果の波及に貢献した。

    ・ 委員長: 村上秀之
  委員: 金谷一朗、中島義和

(6) 日豪若手研究者環学的新学術シンポジウム:ERLEP実行委員会 
 次世代リーダー人材派遣交流事業の発展形として、日豪若手先端研究者を中核とした国際連携事業の展開を目指した。2018年12月3日から2018年12月5日の会期で、豪州メルボルンで、ATSE-EAJワークショップを実施した。日本側からは、小泉英明委員長、長井寿実行委員長、杉山正和委員のEAJ代表、7名のERLEP同窓生、オブザーバーとして北海道大学から3名が参加した。その結果を受けて、次回の「環学的新学術フォーラム2019」を2019年10月に北海道大学で開催する計画を進めている。

    ・ 委員長: 長井寿
  委員: 杉山正和

5-4)人材育成委員会 
 研究懇談会を開催した外に、2019年2月18日、東京工業大学田町キャンパスにて、EAJ人材委員会シンポジウムを開催し、林芳正参議院議員、前文部科学大臣からの基調講演「超スマート社会(Society 5.0)時代の教育」と、それに続き、政財官学の有識者による「日本のリーダー育成に向けた大学博士課程の役割とは?」をテーマとしたパネルディスカッションを行い、議論を深めた。

委員長: 橋本正洋
  幹事: 城石芳博、横山直樹、中島義和、岸本喜久雄、石原直、金谷一朗、村上秀之、小林信一、松見芳男、島田昌
  委員: 北森武彦、滝澤博胤、大久保達也、新美智秀、北村隆行、田中敏宏、高松洋、*小豆畑茂、大江田憲治、榊原裕二、柘植綾夫、坂田東一、安永裕幸、犬塚隆志、上野晴樹、高山誠
    *非会員

5-5)ジェンダー委員会 
 研究開発と産業応用にジェンダー視点を強化する戦略・施策を提案し推進し、EAJの女性会員増加策を検討した。具体的には、(1)2019年1月17日、関西支部と連携しつつ、京都大学ELP、京都大学男女共同参画推進センター、京都大学大学院工学研究科との共催で、京都大学で第2回EAJジェンダーシンポジウム「女性参画で産業を変える、未来社会が変わる」を開催した。また、(2)学生インタビューを通じてジェンダー取り組み好事例の調査と発信を実施した。

委員長: 渡辺美代子
  副委員長: 辻佳子、山口栄一
  委員: 長井寿、中西友子、永野博、原山優子、平尾明子

5-6)広報委員会 
 広報委員会再発足の初年度として、EAJニュースの内容充実を図るとともに、各種刊行物の内容、体裁を見直した。また、ホームページのデザイン、内容を改訂するとともに、更新のスピードアップを図った。2回の委員会はWeb会議で効率的に実施した。さらに、電子メールによる「EAJニュースレター」発刊などを実現し、将来のペーパレス化に向けた動きに端緒を付けた。

委員長: 林秀樹
  副委員長: 大江田憲治
  委員: 岡田益男、城石芳博、菅博明、辻篤子、原邦彦、山田淳

5-7)財政・事務機能強化委員会 
 事業毎の年間活動計画に基づく予算制度を検討し2018年度の試行を経て、2019年度から本格導入することになった。また、外部資金の獲得や経費の節減により財政の健全化を図った。
 事務所移転を実行し、それを契機に、ゆとりある執務スペースの確保、文書管理のスリム化、デジタル化などの推進、PC、プリンター、プロジェクターなどの事務機器更新、Wi-FiおよびWeb会議システムのネット環境の整備などにより、事務作業環境が大幅に改善された。同時に、小規模な会議室スペースの新設により、Web会議を含む小規模会合の開催、立ち寄った会員の静かな環境でのPC作業が可能になり、会員の事務所利便性が格段に向上した。
 事務職マンパワーの確保にも努め、充足が進んだが、まだ十分と言える状況に至っていない。

委員長: 中村道治
  委員: 永野博、長井寿、大江田憲治、城石芳博

 

組織・運営