事業計画(2017年度)

1.創立30周年を迎えて

 1987年4月に創立した公益社団法人日本工学アカデミー(当時は任意団体、1998年に社団法人、2013年に公益社団法人に移行、以下「EAJ」という。)は、本年30周年を迎える。この機会に2017年度は、創立30周年記念事業を展開し、将来を見通してEAJの基盤を整え、一層の発展を目指すこととする。

1. 創立30周年記念事業企画委員会(委員長:中村道治、2016-2017)
創立30周年を迎えるに当たり、EAJがこれまで果たしてきた役割を確認すると共に、持続可能で豊かな未来社会の実現に向けた長期ビジョンを共有するために、(1) 創立30周年記念式典の開催、(2) 30年史の発刊、(3) 新たな長期ビジョンの策定、を主な内容とする記念事業を実施する。

 定款第3条は、EAJを「広く学界、産業界及び国の機関等において、工学及び科学技術並びにこれらと関連する分野に関し、著しく貢献した広範な識見を有する指導的人材によって構成し、我が国の工学及び科学技術全般の発展に寄与することを目的とする。」と規定し、その構成と目的から、幅広い分野の卓抜した指導的立場にある会員が、個人の立場で社会のために活動する組織であることを明確にしている。
 また、EAJは「これからの社会を『工学する』」(Engineer the Future)というスローガンを早くから設定し、国内外にアピールし続けている。これは、2016年に国際工学アカデミー連合(CAETS)が"Engineering a Better World"をスローガンと決めたことや、2015年に制定された国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」における“STI(科学技術イノベーション)for SDGs”という文言と軌を一にし、「人類の安寧とより良き生存(Human Security and Well-being)」のために、EAJの役割を果たすべきであるという認識を示したものである。現在世界的な広がりを見せつつある第4次産業革命(Industrie 4.0)や、第5期科学技術基本計画で掲げた超スマート社会(Society 5.0)の実現において、このような理念に支えられた工学の出番が強く求められており、このために工学系人材の養成を着実に行うことが我が国ばかりでなく、世界的にも重要課題となっている。

 このため、EAJは以下の3つのことに注力して事業を展開している。

1. Engineering Design & Maintenance
2. Engineering Ethics & Education
3. Social System Innovation & Engineering Sustainability

 EAJは定款第4条にしたがい、以下の表1に示す事業について、それぞれ総括責任者(業務執行理事を充てる)を置き、全体の調和を図りつつ推進する。

表1 事業の総合的推進(最右欄は対応する分野別事業項目)

 

2.事業運営全般に係わる活動

以下の委員会等を置き、諸事業の戦略的な推進と円滑な運営を図る。

収支予算

【基本方針】
2017年度は、原則として2016年度の実績をベースに予算枠を設定した。予算の執行段階での様々な状況の変化に対しては、予備費の活用と必要に応じて理事会で対応する。

【事業活動収入】
会費収入の増加を見込み、49,544千円とした。

【事業活動支出】
2017年度は、国際活動費として5,860千円を見込んだが、主なものとしてCAETS、EA-RTM(韓国開催)、日豪若手研究者によるシンポジウムがある。

【収支差額】
これらにより事業活動収支差額は436千円の赤字となるが、前年度決算より3,276千円の改善となる。

【繰越収支差額】
次期繰越収支差額は17,275千円になり、当面の活動に必要な繰越金は確保できるが、抜本的な改善が必要である。