皆さん、明けましておめでとうございます。
皆様方、ご高承のように、日本工学アカデミーは昨年新しい体制となり、二つの大きな当面の課題に挑戦中であります。
一つは、会員の増強により日本工学アカデミーの活動を一層活発にする課題であります。新体制になって半年少々しか経っておりませんが、多くの会員のご協力により、この間に会員数は22名増加し、久しぶりに600名の大台を越しました。会員構成を見ますと、女性会員が2名から4名に、55歳未満の会員が6名から11名に、さらに第7分野会員数は6名増えて30名となり、目標に向かって成果が上がりつつあります。賛助会員の増強については、1社増にとどまり、更なる活動が必要だということになりました。今後とも会員の皆様のご支援をお願い致します。
もう一つは、今秋、東京において開催される、本アカデミーの主催による2007 CAETS Convocationの準備です。「環境と持続的成長」をテーマとし、加盟各アカデミーからのスピーカーによる活発な討議を実施し、最後にCAETS としてのステートメントを発信するべく鋭意準備を進めております。本年は西澤名誉会長がCAETSの会長を務められますので、日本工学アカデミーとしての真価が問われる事業と位置づけております。
定常的な事業については、各委員会、作業部会が精力的に活動を実施し、それらの成果が、会員増加、談話サロン・シンポジウムの開催に反映されました。また各地区活動もそれぞれの地区での作業部会活動、その具体的結果としての講演会・シンポジウムとして実ったことは大変喜ばしく思います。
今後のアカデミーの進むべき方向について申し上げれば、いうまでも無く、日本工学アカデミーはCAETSの有力メンバーです。従って日本工学アカデミーはますますその存在意義を高め、会員個々人が会員であることに誇りが持てるように、社会から信頼され、頼られる存在にならねばならないと思います。そのために、科学技術の更なる進歩発展と社会への還元、奉仕を常に心がけ、自己研鑽に励む必要があると信じます。
そのためには、アジア、オセアニア地区でのCAETSメンバーを増やすためのサポートを積極的に実行する使命があります。また、いろいろな国際組織との関係を強める努力も忘れてはいけないと思いますし、CAETS傘下の諸国アカデミーとの共同活動の輪を広めることも重要なことだと思います。更に、他学協会との連携による国際会議、シンポジウムの開催なども大変効果的な方策だと信じます。これらを具現化することにより、会員諸兄姉のモチベーションが増すことはもちろん、新たな会員増強の際の強力なアピールポイントになることは間違いないと存じます。
最後に会員の皆様のますますのご活躍を祈念致します。
2007年 1月15日
(社)日本工学アカデミー 会長
中原 恒雄