表彰・受賞のお知らせ
2025年9月18日、東京大学名誉教授・星薬科大学名誉教授であり、福島国際研究教育機構監事を務める中西友子会員が、スウェーデン・ヨーテボリ物理学センターより「Gothenburg Lise Meitner Award 2025」を受賞されました。
本賞は、核分裂の理論的発見者であるリーゼ・マイトナー博士の功績を称えて創設された国際賞であり、物理学を中心に革新的な研究成果を挙げた研究者に授与されます。これまでの受賞者17名のうち2名が後にノーベル賞を受賞しており、今回の受賞は日本人として初の快挙です。 中西会員の受賞対象となった研究は、「植物の生理機能を探るユニークで画期的な生体内リアルタイム核イメージング手法の開発」と「その手法を用いた福島原発事故による農業および環境への影響の徹底的な評価」です。放射性同位体を用いた植物研究の新たな地平を切り拓くとともに、福島地域の復興に向けた科学的指針を提示した点が高く評価されました。
受賞式はヨーテボリのChalmers工科大学にて開催され、水越英明駐スウェーデン日本国大使が祝辞を述べられました。翌19日には関連シンポジウムが開催され、20日にはマイトナー博士ゆかりの研究施設の見学も行われました。
なお、賞の名称にもなっているリーゼ・マイトナー博士は、アインシュタインから「ドイツのキュリー夫人」と称され、ドイツでは109番元素に「マイトネリウム(Meitnerium)」の名が冠されています。
日本工学アカデミー会員の表彰・受賞はこちらをご覧ください。