【趣旨】
STEAM分野 (science, technology, engineering, Arts and mathematics,科学・技術・工学・芸術・リベラルアーツ・数学の教育分野)において、男女共同参画の必要性が提唱されて久しいですが、日本の学校教育では、性の違いによって個人が家庭、社会、学校から受ける影響(「隠れたカリキュラム」)があると言われています。大学院入学者に占める女性比率は理学系で30.2%、工学系で15.2%と女性比率が低くなっています(文部科学省 令和3年度学校基本調査)。
そこで今回のシンポジウムでは、産業構造が変容し、女子学生の数と企業の必要枠のギャップが分野ごとに異なることも考慮し、理工学系女子学生の大学院進学に焦点を当て、第1部で、受け入れ側の大学側が整備すべき取り組みの紹介を行い、第2部で当事者の男女学生側とパネル討論を行い、研究者の登竜門となる大学院進学の段階において、研究職を志す女性の底上げについて議論します。
カーボンニュートラルの達成のためには、どんな社会にすべきかを検討・設計し、必要なプロセスを想定し、適切な要素技術を求めていく必要があります。化学工学会では地域産業および地域コミュニティとの連携強化により具体的なケーススタディ、カーボンニュートラルに必要な技術や学問体系の展開・深化の検討を進めております。
本シンポジウムでは、「カーボンインディペンデンス(炭素自立)ビジョン:CO₂排出削減が困難な産業の循環経済への変革 ver.3」の公表、および、その実現を目指す上での課題を産業間で連携し、議論したいと思います。会期翌日の9月19日、化学工学に関する総合展示会「INCHEM TOKYO 2025」の会場となる東京ビッグサイトにて、参加費無料のシンポジウムとして招待講演、パネルディスカッションを実施いたします。化学工学が挑む未来社会について多くのみなさまとともに語り合いたいと思います。